「ユマニチュード」という言葉をご存知でしょうか?
私が、ユマニチュードという言葉を初めて耳にしたのは去年の夏のことでした。
私は、仕事柄、触覚という感覚に大変興味を持っています。触覚についての本を色々と読んでいく中で、4年ほど前、山口創先生の本に出会い大変感動しました。山口創先生は、タッチングについての研究をされている先生です。
嬉しいことに、去年の夏、山口創先生の講演を聴講できる機会がありました。その講演で「ユマニチュード」について学びました。
「ユマニチュード(仏:Humanitude)」は、フランスのイヴ・ジネストとロゼット・マレスコッティの2人によってつくり出された、知覚・感情・言語による包括的コミュニケーションにもとづいたケアの技法です。この技法は、「見る」「話す」「触れる」「立つ」というコミュニケーションの4つを柱とする150を超える実践技術と、「人とは何か」「ケアをする人とは何か」を問う哲学から成り立っています。
「ユマニチュード入門」(医学書院)では、認知症の方へのケアの方法を中心として紹介されていました。
認知症の高齢者に対しては、耳が聞こえにくい、視線が合いにくい、会話ができない、動作に時間がかかる、転倒してはいけない、コミュニケーションが取れない・・・という理由で、ご本人がいるのにいないように接したり、ご本人ができる行動を制限したりケアする側が親切と思い込んでできる行動を奪っていたりするが多いそうです。高齢者と同じようにコミュニケーションがとれない赤ちゃんには丁寧に接するのに。
私は、この本を読むことで、セラピストとして「目の前の人を一人の大切な存在だと伝えつつケアするということはこういうことなのか!」と理解することができました。サロンやクリニックでセラピストとして働く上で多くのヒントが得られました。(サロンではケアではなくサービスとしての施術なので得たヒントを応用することになりますが)
きっと、このブログを読んでくださっている皆さんもそれぞれ、友人、同僚、上司、部下、先輩、妻、母、娘・・・色々な立場に立ちながら、私と同じように「相手に対しての自分の対応はどれが正解だろうか」と考えることがあるのではないかと思います。
ケアする立場でなくても、この本から「目の前の人を人として尊重するとは・・・」と考える際のヒントが得られると思いますので、ご興味のある方は是非今度お会いした時にお話しさせていただきますね!
大学が春休みに入りましたので、普段読めないでいた本をこの春休みに読もうと思い2月に入ってからご紹介した本を含め2冊本を読みました。
読みたいと思っている本があと10冊ほどストックしてあります。4月までに全部読めるかな〜😕
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